以前から自然を身近に感じられる地域に住みたいと考えていた秦さんご夫妻は、まず土地探しからスタート。洞爺や富良野など、全道各地を実際に見て探し回ったそうです。その中で、自然の豊かさはもちろん、住人同士の距離感近くあたたかな地域性に魅力を感じて真狩村に移り住むことに。

住宅を建てるにあたって、数カ所の工務店まわりました。秦さんご夫妻がやりたいことと予算がなかなか合わず、あまり話を聞いてくれない工務店もあったそうです。そんな中で出会ったのが晃和住宅さん。少ない予算ながらも真剣に話を聞いてアイディアを出してくれた社長の小川さんや担当の杉林さんの姿勢に惹かれ、晃和住宅さんに決めました。

コストを抑えるため、知り合いの板金屋さんにお願いしてお店の看板やテーブルなどを用意するなど、自分たちでできることを模索しながら進めていきました。店舗と住居のすべての壁をはじめ、天井や柱など木の部分は、秦さんご夫婦自らすべて塗装。その期間は約1カ月。まだ電気もガスも通ってない時期で、寝袋で生活しながら塗り続けました。しかし、最後の最後に力尽きて、小川社長に「もう無理ですよ〜」とヘルプの電話をかけたそう(笑)。このような相談やお願いごとをしやすいのは、ご夫妻と晃和住宅さんの関係がしっかりしているからこそだと感じました。

 

こちらでは、1Fが俊介さんの美容院と千佳さんのカフェ「hair&cafe life」、2Fが住居スペースになっています。1Fの玄関を開けると、左がカフェ、右が美容院に。

 

こちらは美容院スペース。木を基調としたあたたかみある店内には、ヴィンテージテイストの照明や時計が配され、とても落ち着く空間となっています。河川敷公園に面した南向きの大きな窓からは、あたたかな光が射し込みます。

そしてこちらはカフェスペースです。北側の窓からは雄大な羊蹄山を眺めることができます。人気家具ブランド「TRUCK」や「カリモク家具」のこだわりのソファが、木をふんだんに使った空間にとても馴染んでいます。

美容室とカフェでともに目を引くのが、木のブロックが並べられたアートな壁。俊介さんがインターネットで見て一目惚れした壁を手本に、チーク材のブロックを購入し、大工さんに作ってもらいました。異なる表情の木材が、洗練された印象を与えます。

2Fの住居スペースは、屋根の傾斜を活かした高い天井によって開放的な空間になっています。

大きな出窓の下はすべて収納スペースになっていて、こちらは生活する上で大活躍。窓の外には河川敷公園が広がり、春は満開の桜を眺められるなど、四季折々の景色を楽しめます。

秦さんご夫婦が、どうしても設置したかったのが「薪ストーブ」。薪は近所の農家さんから購入し、自宅の庭先で自ら割って使用。薪ストーブが放つふんわりと包まれるような暖かさは、木の素材感やヴィンテージ家具とともに、スローでナチュラルな空気感を作っています。

写真左が秦さんご夫妻

秦さんごご夫妻は、「美容院もカフェも、お客様に心地よく過ごしてもらえることを第一に考えました。今後はこの土地を活かして、ドッグランを作ったり、木を植えて森のようにしたりと色々と計画しています。」