「いつかは建てよう」。

そう思っていたマイホームを、マンションの契約更新を機に当社でかなえたH様ご夫妻。30代という若さながら、まだずーと先にある、高齢を見据えたバリアフリーデザインや、心憎いばかりに演出した和の趣きあふれる玄関ホールなど、上質な空間や素材、ディテールのひとつひとつにご夫妻の熱い心意気が感じられます。

人生を心地良く楽しむための、
主張と美しさが調和したお住まいです。

広すぎたかな! でも、1週間で慣れました。

「総2階建てのゆったりとした明るい家に住みたかったんです。
実際に完成してみると、図面で感じていた以上に広かったですね。
吹き抜けで縦にも大きな空間がありますし、窓もたくさんあって、ほんとうに開放的なんです。

はじめて住んだ日は『広すぎたかな!』、
2日目は『広いなぁー!』。で、1週間で慣れました(笑)。

晃和住宅さんに一番要望したことは、構造部分ですね。
なにしろ見えない部分ですから、骨となるところががっちりしていなくては後々大変です。
建物は、凹凸があるよりまっすぐ、長方形より正方形が強くてコストもかからないといいます。そんなわけで、すっきりとした箱型のデザインにしました。部材には、狂わないし痩せない、集成材を使って性能を高めています。

1階フロアは玄関床も含めてすべて床暖房なんです。
その暖かさがとても心地いいのと、暖房機がないので家具のレイアウトもしやすくて、大正解でした!」

バリアフリーデザインでどこもゆったり。部屋も玄関も、全部引き戸です。

「室内はどこも段差のないバリアフリーのデザインです。

玄関のタタキとホールの間にも框がありませんし、洗面室と浴室の間もフラット。トイレも広くして、必要になったらいつでも手すりがつけられるように下地が施こされています。吹き抜けの部分にはエレベーターも取り付けられるような設計になっているんですよ。

ライフスタイルの変化に合わせて空間を変えたり、身体の自由がきかなくなる老後も快適に暮らせるようにさまざまな工夫が盛りこまれていて、住むほどに愛着のある家になりそうです。

部屋のドアは全部引き戸です。玄関も引き戸にしました。
戸の周りの空間を有効に活かせる利点のほかに、「和」の雰囲気を楽しみたいというのも、そうした理由のひとつなんです。

玄関は気密性が悪いからと反対されたんですが、冷気の侵入を防ぐ風除室をつけたので寒さは全く感じません。

ほんとは窓も全部引き戸にしたかったんですが、
それはさすがにやめました」(笑)。

玄関のタタキに小石を散りばめ、珪藻土で壁に竹林を描いて、和の景色を楽しんでいます。

「玄関はタタキに小石を放射状に並べたり、花の形をあしらってモルタルに埋め込み、金ゴテで仕上げました。外構はまだこれからですが、アプローチにも京都の修学院離宮に見られる一二三石(ひふみ石)を散りばめて和の景色を楽しむつもりです。

部屋の壁はいま、自分たちで珪藻土を塗っているところです。
コスト削減ということもありますが、それ以上にじっくりこだわりながらつくりあげたいという想いが強かったですね。

和室の壁には珪藻土で竹林を描いてみたんです。
最初のひと筆は緊張しましたけれど、あとはなんとかうまくいきました。ライトアップして竹が浮かび上がるような演出も楽しんでいます」。